TATatsuya Abe

英語の発音改善のためのTips

Tatsuya Abe

2024/12/20

はじめに

ITエンジニアおよびアカデミアにとって,英語は切っても切り離せないものです.
英語ドキュメントを読む際には翻訳機を使えばなんとかなるものの,国際カンファレンスやグローバルチームでの開発プロジェクト等でのディスカッションでは話す・聞くの力が必要になってきます.
英会話力向上のための理想的な練習方法はネイティブとの英会話を継続的に行うことですが,いきなり英会話することへの抵抗感や,その他諸々の理由からそのような環境を用意できない方もいると思います.
本稿では英語で話す力に焦点を当て,基礎的な発音上達Tipsを紹介します.
発音を上達させることは,リスニング力の向上にも繋がると考えています.
自分が発音できない音は聞き取ることもできないでしょう.
ゴール地点は,いわゆるジャパニーズイングリッシュ的な発音から抜け出し,ネイティブの発音(アメリカ英語)に近づくことです.

筆者の英語力・経験

  • 英語での日常会話およびやや抽象的な会話が可能(相手がネイティブ,非ネイティブ問わず)
  • 自分の発音を聞き取ってもらえないことはほぼない
  • 4人以上のネイティブとの会話では置いていかれることがある(リスニング力の問題)
  • ほぼ毎日英語で話す機会がある(外国人の友人との雑談等)
  • 国際学会での発表経験あり
  • TOEIC L&R 825点

マインドセット

まず,英語への苦手意識を忘れましょう.
こちらの記事によると,英語話者の人口は約15億人みたいです.
15億人にできて,あなただけができない理由を探すのは難しいでしょう.
英語はただの言語です.
加えて話す際に大切なのが,ビビらないこと,自信を持つことです.
このマインドセットを獲得するには成功体験(自分の英語が外国人に伝わった経験)が必要です.
そのためにまず,発音を鍛えましょう.

発声の仕組みの違い

日本語と英語では,そもそもの発声の仕組みが違います.
体感的に発声方法の違いを感じてる方は多いと思いますが,その仕組み的な違いを理解していますでしょうか.
「日本語 英語 発声 違い」等のキーワードで検索するとたくさんの記事や動画が出てきます.
ここでは,私が日々実践する中でより重要であると感じたものを紹介します.

1. 英語は腹式呼吸,日本語は胸式呼吸

胸ではなく,腹の底から空気を出して声帯を震わせる.
参考文献

2. 息を出し続ける(音を出し続ける)

喉の開閉で音節を区切らない.
https://youtu.be/cdQN0xTR5aY?si=pMtFcTXsNMGs2gfY

3. 子音は口先でやや適当に発音

リスニング力の低い我々が,自分が聞き取れる発音で話すとそれは当然ジャパニーズイングリッシュである.
https://youtube.com/shorts/W4ZKex1y0gI?si=vmrxP4n6tDDOrwpYhttps://youtube.com/shorts/W4ZKex1y0gI?si=vmrxP4n6tDDOrwpY

4. 英語に「ー」(伸ばし棒)はない

3月を意味する"March"は「マーチ」ではなく,「マァチ」.
https://youtu.be/82sNS3dFRNc?si=yvzI2iBMZBwg0ZPt

5. 英語に「っ」(促音)はない

犬を意味する"dog"は「ドッグ」ではなく,「ドォグ」.
https://youtu.be/tYJZJUmTdgA?si=a5-zozuAv9BMTKhV

6. 音節(シラブル)の数を意識

物体を意味する"object"は「オ・ブ・ジェ・ク・ト」の5音ではなく,「オブ・ジェクト」の2音です.

以上の発声・発音Tipsに加え,各アルファベットの正確な発音を身につけることが必要です.
そのためには,フォニックスです.
フォニックスとは,アルファベットと発音の関係性を学ぶ音声学習法です.
下記リンクの動画を見ながら毎日練習しましょう.
https://youtu.be/eqzUPQ1EgpI?si=GqoD2djheEzrK47H
1週間も経てば,上達を実感できる人も少なくないでしょう.

根本的な発声,発音の違いを理解し,フォニックスで各アルファベットの発音を習得したら,次は文章として話す練習です.
ここで大切なのが,聞いてから話すことです.
有名な発音練習方法としてシャドーイングがありますが,筆者はおすすめしません.
シャドーイングは英語の音声を聞きながら2,3語遅れて発音を繰り返す練習方法です.
つまり,音声に被せながら発音するというものですが,私は何よりまず聞くことが大事だと考えています.
しっかり聞いてから,その音を自分の口から再現する.
これを繰り返すうちに,単語や文字を繋げて滑らかに発音するためのリンキングリエゾン)や発音しない文字(サイレントレター)などが体に染みていきます.
とにかく,聞いてから,自分の口で再現するを繰り返しましょう.
教材は,映画やドラマ,ポッドキャストなどなんでも良いと思います.
私は洋楽を毎日お風呂で歌っています.
何よりも継続が大切です.
継続するために,自分の好きなコンテンツで楽しみながら練習しましょう.

ToC